3月のライオン 健康的な悩める将棋少年


人気があるだけに、登場人物も確かに魅力的で、話もよくできているけれどなんというかこう主人公の男がいたって健康的でいまいちのりきらない。悪の華のような変態にする必要はないけど、こういう境遇なんだし多少ひねくれててもいいのではないでしょうかとおもう20代後半男性会社員。
3月のライオンでこれなのだから同じ作者の青春群像劇ハチミツとクローバーなんて読んだ日にゃ命を削り取られるのではなかろうか。
プロ棋士の才能ある高校生が主人公。昇段がどうのこうのあったり、天才がいたり若い奴にぬかれたり努力が実ったりという世界はやはり連載漫画として話が作りやすいのだろう。ヒカルの碁もそうだし貴志祐介さんのダークゾーンの主人公もその制度でもがいたひとりだった。